シーンを分けることが、おしゃれへの第一歩

 「カジュアルではどんなスタイルをしていますか?」
そんなふうに聞かれたとき、すぐに答えられますか?

実はこれ、とても奥が深い質問なのです。「カジュアル」といっても、どんな時間帯で、どこに出かけるのか、一緒にいるのは誰で、どんな目的があるのか——そこまで細かく考えないと、私自身は答えることができません。

つまり、「カジュアル」とひとくちに言っても、その中には無数の“シーン”が存在していて、それぞれに適したスタイルがあるということなのです。

スタイルを決めるカギは「TPPOS」

 昔は「TPO(Time・Place・Occasion)」を意識するのが常識でしたが、今はそれに「Person(誰と)」「Social(社会的立場や関係性)」を加えた「TPPOS」がより現実的なスタイリングの指針となっています。

  • Time(時間):朝なのか夜なのか、季節はいつか。
  • Place(場所):家なのか、レストランなのか、公園なのか。
  • Person(誰と):家族か、友人か、取引先か。
  • Occasion(目的):買い物、打ち合わせ、記念日など。
  • Social(関係性):どのくらい親しい間柄か、上下関係はあるか。

おしゃれな人は、これらを無意識のうちに自然と整理して、その場にふさわしいスタイルを選んでいます。だからこそ「どんなカジュアル?」という質問には、「どんなTPPOS?」と聞き返したくなるのです。

シーンを細かく設定すれば、洋服選びが楽になる

「何を着たらいいか分からない」と悩む方の多くは、この“シーンの細分化”ができていない場合がほとんどです。

結婚式にジーンズで行かないように、私たちは無意識に「その場に合う服装」を選んでいます。つまり、正解がないように見える洋服選びも、「TPPOS」という視点で考えると、実は明確な指針が見えてくるのです。

「相手に失礼のない服装か?」「この場所にふさわしいか?」という視点を持つだけでも、自分のワードローブの中で、どの服がどのシーン向きなのか、そして何が足りていないのかが見えてきます。

具体例:私の場合のシーン分け

私自身も、日常の中で自然と服装を使い分けています。

たとえば、「普段着」と言っても以下の様に分けています。

  1. 部屋着
  2. コンビニに行くときの服
  3. 近所でちょっと買い物する服
  4. 電車で数駅出かけるときの服(さらに目的によって分かれます)

「え、それって全部同じでいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。でも、私はコンビニに行くだけでも、近所の人にばったり会うかもしれないと思って、それなりに整えたスタイルで出かけます。

この“違いをつける意識”こそが、オシャレの第一歩なのです。

おしゃれな人ほど、シーンが多い

よく「おしゃれな人は持っている服が多い」と言われますが、実はそれだけではありません。本当におしゃれな人は、自分の中でシーンを細かく分けているのです。

反対に、いつも同じ服、同じスタイルで過ごしていると、どんな場所にいても「同じでいいや」となってしまいます。すると、場にそぐわない服装をしてしまい、本人も違和感を感じ、相手にも伝わってしまいます。

だからこそ、おしゃれを楽しみたいなら、一度自分の1日や1週間を振り返って、どんなシーンがあるかを書き出してみてください。
きっと「思ったよりも、シーンって多いんだな」と気づくはずです。

洋服選びに迷うなら、まず“シーンの地図”をつくってみよう

スタイリングに正解はありません。でも「どんな自分でいたいか」「どんなふうに見せたいか」という意志を持つことで、選ぶべき服が見えてきます。

まずは、「誰と・どこで・どんなふうに」過ごすのか。TPPOSで日常を見直してみましょう。
きっと、あなたの“おしゃれの羅針盤”になってくれるはずです。

シーンを細かく分けることは、自分らしさと向き合うこと。おしゃれは、そこから始まります。

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